ご挨拶
2013年1月1日付で、原子力環境材料学研究室の教授に就任致しました。
当研究室は、初代教授の諸住高先生が、原子燃料材料の腐食挙動、ウランの酸化および溶解挙動、放射線による材料分析などの最先端の材料研究を行う場として開設され、その後、第2代教授の大橋弘士先生の代より、放射性廃棄物処分の研究に注力し、前教授の佐藤正知先生のご指導の下で発展して参りました。
しかし、2011年3月11日の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故では、放射性セシウムによる汚染に対する環境修復、除染作業から生じる廃棄物の処理・処分、破損した原子力発電所の廃止措置など、新たな多数の困難な問題が生じております。
当研究室はこうした事態を踏まえ、これまでの研究実績を元に、福島の復興に不可欠な研究開発を進めるとともに、優れた人材を社会に輩出するための教育にさらに力を尽くす責務があると考えております。社会の皆さんと連携し、強い意志を持った学生諸君とともに、福島の復興のために邁進する所存です。
2014年3月
北海道大学大学院工学研究院エネルギー環境システム部門
原子力環境材料学研究室
小崎 完